播磨のいぢ

毎日放送のドキュメンタリーがよかった。
ちょうどその日は自分自身も父親の稲刈りを手伝って
自分が住んでいる地域の農業の現状をちらっと考えていたところで。


ドキュメンタリー映像07
http://www.mbs.jp/eizou/
　
おやじの米
┗１０月１４日　２４時４５分ー２５時４５分　
滋賀県・高島市で代々稲作を続けている石津文雄さんの田んぼは他の水田とはかなり様子が違う。
白サギが舞い、網を持って魚を採る子どもたちの歓声が聞こえる。
石津さんは１５年前、有機無農薬の稲作に切り替えた。
周囲から、白眼視されることもあるが、おととし「遺伝子組み換えフリーゾーン」を、日本で初めて宣言し、環境に負担をかけない農業を続けている。



番組の内容としては、滋賀県で１３ヘクタールの農地を保有する大規模農家の取り組みを
農家の長男の視点からの語りでドキュメントするといったもの。


無農薬の有機農法にこだわる父親に反目しながらも
長男と次男が家業の農業を継ぐことを決意し、
試行錯誤しながら稲作に取り組んでいく。


その中で浮き彫りになっていく
いまの日本の農業と、これからの不安。


現在の日本政府の農業支援は
一律に補助金を出すというのではなく、
一定規模以上の担い手に限定して助成金を出すという方針になっているらしい。

例）
・経営面積４ha以上の認定農業者
・経営面積20ha以上の集落営農



自分の知る限り、日本の農家（兼業・専業含む）の平均的
耕地面積は1ha程度かと思うので、
この新しい政府の助成の方針は、小規模農家を見捨てることとなり
農業の多様性を切り捨てることになるのではないか・・・と危惧する。


日本の農業の担い手は、現在平均年齢６２歳とも６５歳とも言われていて
20年後、30年後にはいったいどうなってしまっているのか
誰にも想像つかないのではないだろうか・・・


もしかしたら効率の良い農地以外はすべて荒れ地になり、
耕地面積の広い地域はごく一部の法人農家がすべて管理し
いわゆる百姓農家はいなくなって、
金持ちの道楽としての畑いじりと、大規模農家以外は全滅するかも。



近頃、環境問題・地球温暖化・ロハス・健康・省エネなど
われわれの住まう環境に関する話題は連日ニュースになっている。

しかし、地方の農業に関するニュースはどうだろう。

各地域でおそらくしっかり取り組みをし続けているのだろうけれども
話題になるのは農林水産大臣がどうしたこうしたという悪いニュースばかり。



毎日放送のドキュメンタリーの中で
長男、次男が語っていた内容が共感もてる。

「小さいころは家が農家というのが恥ずかしかった」


日本は何十年もかけて、農業を貶めてきたわけで
いまさらどうしろと。


普通に稲作をやっていたら、1haあたり稲作収入は１００〜１５０万程度のはず。
これでは自分ひとりですら食べていけない。

コンビニのアルバイト以下だ・・・

稲作で生きていけるのは現実問題、最低でも４ha以上の耕地面積を保有する
中・大規模農家だけではないの？



私のご近所の農家たちは、ごく一部の農家を除いて
すべて兼業農家。
農業の収入だけではとても生活できるはずなく。



実際に農業の世界に飛び込んでみたらまた違う景色が見えて、
もしかしたらやりがいも、生きがいもみつかって
農業こそ自分の仕事、自分の使命、って思えるのかもしれないが
今のところ、自分の気持ちの中で
おやじのコメはおやじのコメのままだ。

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石津文雄さん家のホームページです。
お米の直販もやっているみたい。
｢魚のゆりかご水田｣の説明も。

針江のんきぃふぁーむのホームページ
http://nonkifarm.com/index.html

映像'０７ | MBS
http://www.mbs.jp/pgm/eizou/1191908444.shtml
滋賀県の琵琶湖畔で有機無農薬の稲作に取り組む一家の種蒔きから稲刈りまでを追い、自然や環境への関わり方を考える。

京都新聞　環境を考える
http://www.kyoto-np.co.jp/kp/special/ecology/eco/eco85.html
「無農薬栽培の信頼を守るためにも、遺伝子組み換え作物は作らない」と話す石津さん

NHK大阪放送局　かんさい特集　＞　7月放送分
http://www.nhk.or.jp/osaka/program/kansai_tokushu/200707.html
農家の石津文雄さんは、針江の川の水質を守ろうと有機農法に取り組んでいます。そんな父の姿に共感した息子２人が、去年の春、農業を継ぐために戻ってきました。


ハイビジョンふるさと発
　「ふるさとの恵み輝いて〜びわ湖畔・水を守る農家の６か月〜」
http://www3.nhk.or.jp/omoban/main0621.html